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2024.09.30
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月額5万円からのIBM i 新DRソリューション登場! Power10の魅力を活かし、AWSやIBM Cloudにデータ・バックアップ

月額5万円からのIBM i 新DRソリューション登場! Power10の魅力を活かし、AWSやIBM Cloudにデータ・バックアップ

 

仮想テープ装置の値上げ、iDR Expressの廃止に伴い、従来のDRソリューションの再検討が進む中、AWSやIBM Cloudを活かしたIBM i DRソリューションが注目を集めています。

巨大地震や台風による水害といった災害が身近になってきている今日、システムの備えは十分でしょうか? 手が届くコストで万が一の事態に備える、新しいDRソリューションについて、株式会社MONO-X テクノロジー事業本部 クラウド事業部 岩崎一弘氏にお話を伺いました。

2024年8月に日向灘沖で発生したマグニチュード7.1の地震に伴い発令された「南海トラフ地震臨時情報」は、いつの日か起きるかもしれない「巨大地震」に対する備えを見直す契機となった方も多いのではないでしょうか? 地震のみならず、近年頻発している水害など、誰にでも起こり得る非常事態への対策が、ますます重要になってきています。当然ながら、企業活動の根幹を支えるITシステムにおいても、災害対策は避けて通ることはできません。

しかしながら、HA/DR構成を組んでオンプレミスでIBM i を2台運用しているお客様はまだ少数派です。日々のバックアップをテープ装置、もしくは、Data DomainやPCサーバーなどの外部装置に取得している、という方が圧倒的に多いのではないでしょうか?(この場合、災害時に同時に被災しないように、電送や物理メディアの配送でデータを外部保管される企業もあります。)

ただ、Data Domainによるバックアップ・データの遠隔リプリケーションは、価格変更やIBM i 対応モデルの変更などから、最近では経済面でもあまり現実的な選択肢ではなくなってきているようです。

また、データは遠隔地で無事だとしても、コストの問題でDR機を常時用意していない場合には、どうしてもRTO(Recovery Time Objective:復旧目標時間)が最悪数週間から数か月と長期化してしまうことになります。

図1:バックアップの種類とRPO(Recovery Point Objective : 目標復旧時点)/RTO


そして、IBMが提供していた被災時に代替機を貸出するサービス(iDR Express)の終了後、廉価なDRソリューションが求められてきました。このような状況下、注目を集めているのが、クラウドサービスをHA/DR機やバックアップ先として利用するという方法です。


今回ご紹介するのは、株式会社MONO-Xが提供するデータDRサービス「PVS One for DR」です。「PVS One for DR」は、データを遠隔地(クラウド上)に保管するスタイルのDRソリューションであり、図1の一番下に赤い字で記述したDR機の被災時調達は不要となります。「PVS One for DR」を採用いただくことにより、定期的なバックアップを低料金で外部保管できます。さらに、物理搬送コストや災対機用のデータセンター・コストをかける必要もなくなります。

さらに、データの保管先としてIBM Cloud Object Storage(ICOS)を採用すれば、バックアップ・データを格納するだけでなく、IBM Power Vitual Server(PowerVS)との組合せで災対環境そのものを構築することも容易です。PowerVSの環境は通常時は縮退運転で最小限にしておき、有事の際にのみ資源を拡張して利用できますので、オンプレ機を常時遠隔地に置くよりも経済的にDR環境が構築できます。

DR機としてのクラウド環境利用が注目を集める中、検討にあたりバックアップ所要時間やオンプレ機とクラウド間の伝送量は気になるポイントです。

図2.データ圧縮で効率よくバックアップ・データを電送


この点については、IBM i V7R4 TL7以降では標準(※1)でzLIB圧縮が利用可能になっています。さらに、ハードウェアがPower10搭載機であれば圧縮用の専用プロセッサーも搭載されているので、本体に過剰な負荷をかけることなく高速圧縮が可能です。したがって、最新のハードウェア環境であれば、クラウド・バックアップ時の懸念事項である伝送量やシステム負荷についてもまず問題はありません。(もちろん、V7.3未満でzLIBが利用不可の場合も、クラウドへのデータ保全は実装可能です。)

ただし、V7R4 TL7以降とV7.3未満のどちらの場合も、「PVS One for DR」はバックアップをIBM i OS区画のディスク上に一旦書き出すため、ディスクの空き容量が十分にあることが前提となる点はご注意ください。

こうして、IBM i のIFS上に圧縮して書き出されたバックアップ・データは、API接続でクラウド・ストレージに書き出されます。API接続による書き出しは、株式会社MONO-Xの実績豊富な「API-Bridge」という製品を用いますので、お客様が特別にプログラムを作成する必要はありません。

「PVS One for DR」では、既にクラウド環境をお持ちのお客様、もしくは、クラウド環境をご自身で構築されるご予定のお客様向けに、上記のクラウド・バックアップを容易に構築する「クラウド・バックアップ・スターターパック」、また、クラウド環境をまだお持ちでないお客様向けには、MONO-X社が所有するICOSの環境を1,000GB単位で貸し出すサブスクリプション・サービス「クラウド・バックアップ・マネージド・サービス」を提供しています。このようなマネージド・サービスを活用いただくことで、月額5万円からクラウド・バックアップが利用できるようになります。


今回ご紹介したソリューションの他に、今後も、RTO/RPOに応じて「PVS One for DR」の展開も計画しております。

これまで以上に災害に対する対策が真剣に求められている今こそ、まずは、手軽に始められるDR対策からご検討ください。

「PVS One for DR」についての詳細の資料請求やお問い合わせは以下のサイトをご参照ください。

iDR? Data Domain? 月額 5万円~ IBM i の新データDRソリューション


※1 いずれのバージョンのOSも前提PTFがあります。IBMのサポート文書を参照ください。

筆者

株式会社MONO-X
テクノロジー事業本部
クラウド事業部
岩崎 一弘

2003年に日本IBM入社。入社以来、災害対策部門に所属し、主にIBM i 関連のシステム構築、災害対策ソリューションの導入、災害対策システム運用を担当。その後、日本IBMより分社化したキンドリルジャパンを経て、2024年7月株式会社MONO-X入社。

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