2026年:「IBM i Club ~IBM iの未来を語る~」の概要
2026年2月に開催された活動概要の説明会で明示された、IBM i Clubの概要と期待される効果は以下の通りです。
参加対象
・IBM iをご利用のすべての方
・システム企画・運用に携わる部門長、リーダー、担当者
概要
IBM iユーザーが集まり、日々の工夫や活用事例、悩みを気軽に共有しながら、これからのIBM iと企業システムの姿を共に考えていくコミュニティーです。
IBM iを中心に、企業システムの未来について多角的に語り合い、DX推進に向けた意見交換を通じて、実践につながるヒントを見つけていきます。
また、最新のITトレンドや人材育成にも目を向け、情報システム部門が直面する課題、人材不足、セキュリティーなど、幅広いテーマを取り上げて議論します。
期待される成果
・企業システムの将来像を描くための新たな視点やアイデアの獲得
・他業種のIBM iユーザーとの情報共有やネットワーキングを通じた持続的コミュニティーの形成
3回にわたって開催された2026年のIBM i Clubの内容は下表の通りです。
| 開催日 | 会場 | 実施内容 | |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 4月15日 | ・オンサイト (東京/大阪) ・オンライン |
最新情報 1.オープニング、IBM i Club活動方針 2.2026年度 IBM i 全体施策 3.IBM Bob実体験・取り組み紹介 4.IBM i+IBM Bob お披露目セミナーアンケート結果 ディスカッション ・自社でのIBM Bob 活用について ・本年度のIBM i Clubの活動方針 |
| 第2回 | 7月22日 | ・オンサイト (東京/大阪) ・オンライン |
最新情報 1.IBM iユーザーのAI活用状況 2.「PP4i」でIBM i開発をさらに加速 3.IBM iとAIエージェントの融合デモ紹介 4.山陽物産様が挑む「IBM i × Bob による COBOL モダナイゼーション」 ディスカッション 東京Aチーム:AI活用による開発生産性向上 東京Bチーム:人材育成とAIの使い分け 大阪チーム:AI活用の現状とガバナンス オンラインチーム:AI導入への期待と課題 |
| 第3回 | 10月15日 | ・オンライン ・オンサイト (大阪) |
ディスカッション オンライン①チーム:AIセキュリティ・ガバナンス オンライン②チーム:AI活用スキル・人材育成/業務知識継承/組織への定着 オンライン③チーム:AI導入・運用・活用推進のために必要なこと 大阪チーム:AI活用の現状とガバナンス |
2026年のIBM i Clubが変化させたこと
序文で言及したように、ナレッジモール研究の1つとなったことが、2026年のIBM i Clubが変化させたことの1つです。ナレッジモール研究となることによって、資料、事前アンケート、事前ワーク、開催報告といった情報やファイルの参加者との共有が行いやすくなる、というメリットを享受できました。
もう1つ、IBM i Clubが変化させたことは「参加対象」です。従来の参加対象は「自社システムでIBM iを利用しているユーザー企業のIT部門長・ご担当者」でしたが、「IBM i コミュニティー2026始動!」の冒頭で、すべてのIBM iユーザー・パートナー様がつどう「IBM i Club」と明記されたことで、IBMのビジネスパートナー企業からの参加が可能となりました。
この狙いと効果について、IBM i Clubを事務局として支えている日本IBMの佐々木 幹雄氏と高橋 由記子氏は、それぞれ次のように語ります。
「昨年までのIBM i Clubは、参加者をIBM i ユーザー企業様に限定することでユーザー企業視点にフォーカスした議論を行う、という目的がありました。ただ、昨今のAIやセキュリティー、人材育成・継承などのテーマはビジネスパートナー様も含まれる共通のテーマであることが多いと考えました。結果として、広い視点での議論につながったと思います。」(日本IBM 佐々木氏)
「IBM iの進化には、ユーザー企業様、ビジネスパートナー様など、IBM iに関わる皆様がそれぞれの視点から課題や気づき、知見を持ち寄り、共有していくことが大切だと考えています。そうした交流から、新しい技術の活用やモダナイズの可能性もさらに広がっていきます。IBM i Clubを、より多くの情報や知見が集まり、共有されるコミュニティーにしていきたいと思っています。」(日本IBM 高橋氏)
また、参加者アンケートには、自社の担当ではないユーザー様とのディスカッションが刺激になったことや、ベンダー企業とお客様企業だけでなく事業会社も加わったことで討議がそれそれの観点で行えたことが良かった、といったコメントが寄せられました。ベンダー企業とお客様企業の中間に位置する事業会社やディーラー側関係者の視点が加わったことは、視野の拡大や気づきの観点で意味があったと言えそうです。
2027年のIBM i Clubについて
IBM i Clubは2027年も開催を予定しています。参加メンバーの募集時期や開催内容などの詳細については、開催決定後に本記事を更新いたしますので、続報をお待ちください。
これまでのIBM i Club(2021年~2025年)
各年の活動内容(下方に表形式で掲載)に含まれているディスカッションのテーマを見比べると「不変の重要テーマ」が読み取れます。そして、テーマによっては、取り上げる技術の対象や議論の深さが年を追うごとに変化・進化しています。
「不変の重要テーマ」は、新技術の活用、人材育成・スキル継承、DXの3つです。また、新しい技術がテーマであっても、対象がクラウドやAPIから生成AIおよびAI連携へとシフトしています。
一方、IBM iそのものに対する、本質的な問いへの回帰と再評価も為されました。
| 開催日 | 実施内容 | |
|---|---|---|
| 第1回 | 11月26日 | 最新情報 Poewr VS ディスカッション IBM iユーザー ハイブリッドクラウドへの道 |
| 第2回 | 2月25日 | 事例紹介 「人材育成取り組み状況事例①」豊鋼材工業株式会社 「人材育成取り組み状況事例②」株式会社ビット・エイ ディスカッション IBM i 人材育成の勘所 |
| 第3回 | 5月28日 | 最新情報 アイマガジン Db2 for i 最新Tipsを読む 「AI を使った画像認識技術」と「研究活動事例」の紹介 事例紹介 「 IBM i 活用事例紹介①」澁谷工業株式会社 「IBM i 活用事例紹介②」株式会社ファイネス ディスカッション 新技術の活用 |
| 第4回 | 7月27日 | 最新情報 データ活用とDX推進 IBM Db2 Web Query for i 事例紹介 「DX推進の課題と工夫<システム戦略と組織の意識改革>」株式会社ニイタカ ディスカッション IBM iユーザーのDX |
| 第5回 | 12月2日 | 最新情報 Power VS update 事例紹介 「基幹システムとしてのIBM i 〜 継続的な活用と人材育成施策」大阪シーリング印刷株式会社 「AI とデータ分析による物流予測システムと IBM i の連携」センコー株式会社 ディスカッション IBM iの優位性と今後 |
| 開催日 | 実施内容 | |
|---|---|---|
| 第1回 | 2月24日 | 最新情報 数字で見るIBM i 小辞典 事例紹介 「「利用部門からの要望」にどう対応しているか?」トラクス株式会社 ディスカッション これからのIT部門の役割 |
| 第2回 | 6月3日 | 最新情報 IBM i 7.5 ご紹介 事例紹介 「オープン系スタンダードに統一し、IBM iの若手技術者を育成」SBSリコーロジスティクス株式会社 ディスカッション 人材確保・人材育成 |
| 第3回 | 8月3日 | 最新情報 Rest APIの技術的な使い方 ご紹介 事例紹介 「LINEを活用した次世代オーダースキーム」日本サニパック株式会社 ディスカッション 新技術の活用 |
| 第4回 | 10月20日 | 最新情報 IBM i Merlinのご紹介 事例紹介 「DX取り組み事例紹介」株式会社フェリシモ ディスカッション DX |
| 第5回 | 12月5日 | 最新情報 IBMテクノロジーサービス IBM i関連サービスおよびソリューションご紹介 事例紹介 人材育成状況インタビュー|岩井機械工業株式会社、株式会社ペンストン、株式会社ジャストオートシーリング ディスカッション 人材育成・スキル継承 |
| 開催日 | 実施内容 | |
|---|---|---|
| 第1回 | 3月3日 | 最新情報 IBM iのすぐとなりに.NET on Powerはいかがですか? 活動状況紹介 2023年ナレッジモール研究「IBM i技術者の広場」活動状況紹介 |
| 第2回 | 6月4日 | 最新情報 今年で35周年! IBM iトリビアの泉 事例紹介 DXの取り組みインタビュー|金剛株式会社、五十嵐冷蔵株式会社 ディスカッション DX |
| 第3回 | 8月4日 | 最新情報 IBMのAIについて 事例紹介 「新技術の活用 Chat GPT取り組み事例」株式会社オムニサイエンス 人材育成インタビュー|エバラ食品工業、大阪シーリング株式会社 ディスカッション 新技術の活用と人材育成 |
| 第4回 | 10月12日 | 最新情報 BCP 最新情報 事例紹介 「大阪シーリング印刷のBCP対策」大阪シーリング印刷株式会社 ディスカッション BCP |
| 開催日 | 会場 | 実施内容 | |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 5月23日 | ・オンサイト (東京) ・オンライン |
最新情報 IBM iにおけるAPI連携のご紹介 事例紹介 「AIを使った基幹システム IBM i活用」株式会社MONO-X ディスカッション 新技術の活用 |
| 第2回 | 8月20日 | ・オンサイト (東京) ・オンライン |
事例紹介 「立命館大学RISING4G 移行事例と新たな挑戦」立命館大学 ディスカッション 新技術の活用 |
| 第回 | 11月21日 | ・オンサイト (東京) ・オンライン |
最新情報 IBM i事業戦略 -持続可能かつ企業競争力を高めるプラットフォームとして- 事例紹介 「OSPでのIBM iと、その社内評価~ERP製品への乗り換え検討より」株式会社OSPホールディングス ディスカッション みんなで語ろう なぜIBM iなのか |
| 開催日 | 会場 | 実施内容 | |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 3月7日 | ・オンサイト (東京/大阪) ・オンライン |
事例紹介 「業務パッケージ導入経緯と変更管理」トクラス株式会社 ディスカッション モダナイゼーションとシステム運用 |
| 第2回 | 6月13日 | ・オンサイト (東京/大阪) ・オンライン |
事例紹介 「人材育成と人材確保」株式会社ウィーブ ディスカッション 人材育成と人材確保 |
| 第3回 | 9月10日 | ・オンサイト (東京/大阪) ・オンライン |
事例紹介 「セキュリティー対策への取り組み」株式会社ブレーンスタッフコンサルタンツ ディスカッション セキュリティー |
| 第4回 | 12月9日 | ・オンサイト (東京/大阪) ・オンライン |
事例紹介 「松沢書店 3.0」株式会社松沢書店 ディスカッション DX |
筆者雑感:IBM i Clubの記事に取り組んでみて
関係者からの打診を受けてIBM i RiSINGに関する記事に取り組み始めたことが、IBM i Clubの記事に取り組むきっかけになりました。
本記事の執筆にあたり意識したことの1つは、2021年から2025年までのIBM i Clubの活動内容を整理することでした。検索して発見したオンライン上のPDFや、各回の開催告知記事によって、主要な情報を網羅できて安心しています。そして、情報を網羅できた結果、3つの「不変の重要テーマ」を読み取ることができました。
その場の雰囲気が伝わるような文章を書けませんでしたが、本記事の冒頭に書いた通り、筆者は2026年の第2回と第3回に参加しました。そして、筆者が反省しなくてはならないのは、参加者の一員に徹しきれなかったかもしれない点です。(iWorld編集部名義の名刺を、自宅PCとプリンターで作成して持参したくらい、内心はメディアの人の立ち位置でした)2027年のIBM i Clubに参加する場合は注意しようと思います。
筆者
|
|
株式会社イグアス |













「IBM i Club」は、2020年に発足したIBM Community Japanにおける「マナブ・プログラム」の1つとしてスタートしました。IBM Community Japanにおける「ナレッジモール研究」には、2023年に「IBM i 技術者の広場」として初めて登場し、2026年からは「IBM i Club」そのものが「ナレッジモール研究」に登場しました。
ナレッジモール研究としてのIBM i Clubは、すべてのIBM i ユーザーおよびビジネスパートナーへ広く門戸を拡大したことから、ビジネスパートナー企業に所属する筆者自身も2026年の第2回と第3回に参加しました。
本記事は、2027年のIBM i Clubへの参加を読者の皆様が検討しやすくなるように、2026年のIBM i Clubの活動を紹介するとともに、点在している情報を集約して2025年までのIBM i Clubを振り返ります。(筆者)